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福島20150420

寒く、霧深い日。

通称、ガスってる日、あるいは、チャールズミンガスの演奏が大好きな名曲<フォギーデー>。


時間を追うごとに 真っ白になっていった。

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午前10時、山の管理事務所に除染説明に役所の方々が車でやって来た。

総勢七名 といったところか。

福島市でも 数値の低いこの吾妻地区は、大幅に遅れに遅れて最後の除染区域となった。


大人の会話が始まる。



誰も遅れたことを責めないし、このような時代になったことに責めもしない文句も言わない、なぜ放射能があるのか怒ったりしない


・・・やり場がないのだ。


七名のなかには バンバン儲かっていると噂のS建設社長の次男坊もいた。

地方では、家族親族ぐるみでカイシャを営んでいるケースが多い、ここ福島ではとくに。

貯水地を囲む地域ひとつがみな親族だったりする、アフリカみたいだ。


それで気がつくとだんだん原発推進派が増えていってたりする、日本にくる中国人みたいだ。

つまり、


たとえば、

現在遅々として進まない、放射能汚染物仮置場設置に関して、

その地域がどんなに水源に近くとも、

福島から、つまり国から、

金が流れるということで、

仮置場設置のための仕事も増えるということで、


反対派の方も 気がつくと推進派に変わっている という人間不振になりそうな話しを、


人間不振になっている、その地域の農家の娘さんに聞いた。


周りの人間がみな推進派になっている…


娘さんは ひとりで市長への嘆願書の書類を作り、バス停に立って1日で250名強の署名を集めた。



娘さんには小さな孫がいる。

娘さんは農業を営んでいる。

その地域では誰も味方がいなくなった。


ある日突然、この山にやってきた。


この山は放射能数値も低く平和だ。


この山に、


放射能汚染物仮置場を作る話しが舞い込んできたのは昨年のことだ。

どこかに仮置場は作らねばならない。


日本のどこかが犠牲にならなければならない。

もう普通の話なのだ、誰に怒りをぶつけることもできない。そういう時代なのだ。

冷静に会話を積まなくてはならない。


おっと、今日はこの山の除染作業の話なのだ、仮置場設置の話し合いではない。


軽く笑いながら みなお茶を飲んでいる。

除染作業と 仮置場の話では福島市の管轄が違うから 説明にやってくる役人の顔も違う。

同じなのは S建設の次男坊だけだ。

次男坊だけ、作業服を着ていない。

少し長髪で無精髭を黒々と伸ばし、音楽かサーフィンでもやってそうだ(偏見の塊)♪



長男の社長はやって来ない、何時なんどきでも。

会長は顔がわからない、何時なんどきでも。


・・・なにか質問はございますか。



なにも無かった。




無かったのですよ。




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1日ストーブを炊いた。

種を蒔いたり苗を植えたりするのちはまだ早いかな…


ほんと寒い、寒いなあ この山は。

by madam-guitar | 2015-04-22 01:03  

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