在庭坂通信

「新宿」
在庭坂から車で福島駅路地裏あたりの一泊500円の駐車場に車を泊めて魚屋で巻き寿司とお茶を買って福島駅西口某銀行ローンセンター裏にある格安バスツアーの停留所に滑り込み汗をかく。

豪華三列シートのまん中に座り両側からカーテンを閉められる汗は止まらない。

前の列はしなやかな身体の韓国人男女のカップルカーテンは閉めない。

久しぶりに晴れたバスツアーで東京に行くんだ新宿のバスタの四階が終点食欲無し。

カーテンを開けられた巻き寿司を食っていたのに隣りの女性は色白で目をそらされた巻き寿司はスピードアップして放り込まれ醤油かげんは適当に。

それはそれは急だった。

高層ビルがアスパラガスのようにいろんな角度から生えてきてあと10分で新宿ですってアンプリファイズされた中低音に響きを感じ巻き寿司バラバラ。

到着しましたのアナウンスでよく見るとバス車内は若者だらけすべるように降りてそれぞれの色のスーツケースを握りさらにすべってゆくそこにひとりの老嬢発見ゆっくり近づいてゆくも老嬢はハンドバッグから白い羽根を取り出し背中に手際よく装着してひとり空中を徘徊するのであった

平衡感覚を失いながらわたしはカラフルなスーツケースとスマホの光の波にのみ込まれてゆくひとの流れは一方方向で逆らうものはだれひとりとしていず新宿駅南口へ押し流されてゆくのであった

そこは新宿駅南口やっと人はさまざまな方向へ分かれてく

目の大きな布をまとった小柄な中東あたりの女性にまとわりついているのはたくさんの子供だった

わたしはあらゆる感覚を麻痺させ軽く会釈するふりをして

渋谷へ向かった。
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by madam-guitar | 2018-09-06 14:17  

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